光文社古典新訳文庫 ナボコフ『カメラ・オブスクーラ』について事実誤認のおわび


前回、もう五カ月以上前になってしまうのですが、光文社古典新訳文庫ナボコフ『カメラ・オブスクーラ』が新訳で出て、ほんの触りを読むが早いか、ここで紹介した。

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そこで、この本は先行訳の存在についてまったく触れていない!、と書いた。しかしこれは大ウソである。ちゃんと巻末で、先行訳が丁寧に紹介されている。ろくに読まないで書くからこうなる。それにしても酷い。お詫びがこんなに後になりましたが、大変ご迷惑をおかけしました。

ここで謝ってつぎに行けばよいのだが、みっともない自分はそうできない。けっきょく感想文は書けなかったが、この本は去年読んだ小説のなかでいちばんグッときた。二番も、一般的な小説と言いきれるかはやや怪しい、ナボコフ未完の遺作『ローラのオリジナル』(作品社)なので、信者の信教告白と取られるかもしれないけれど、図抜けてよかった。そのことは書いておきたい!