id:fairaさん(http://kantank.hp.infoseek.co.jp/)の文章、相変わらずキレがある(8月25日分)。一連のキャラクター小説論における大塚英志の穴を指摘することができない読者に対しての苛立ち。そしてその批判は、fairaさんがカンタン系で一貫して批判しつづけている若い読者の「歴史の忘却」に繋がっていく。

何故大塚英志が戦争の話をする代わりに取り上げない作品が、戦争の無惨さを描き続ける『ガンダム』と現実の世界秩序を反映した作品である『ロードス島戦記』なのか。「キャラクター小説」に留まり得ないが故に評価された2作を何故語らないのか。そう口にするのが後発世代の役目である。が、そのような役割は誰も果たさなかった。そう、果たされない。これが歴史を健忘症的に失っていく現代。