アポカリプスナウ!

breaststroking2007-05-29


先週は土曜日には吾妻光良& THE SWINGING BOPPERSをクアトロで(仙台での思わせぶりな予告どおり、本物の栃東親方が観覧し、本人の前で「栃東の取り組み見たか」を演奏!)、日曜日にはASPARAGUSO-EASTで見た。どっちもいま一番好きなバンド(まるで似通ったところがないが、「ライブ中のMCが卓抜して巧い人が率いるバンド」という共通点が実は、ある)なので大いに心浮き立った。しかし週が明けると世間は物情騒然としている。さっきやっていたNHKニュースの五項目は、

年金記録問題 救済法案提出
松岡農林水産相 通夜
旧公団元理事 自殺か
30年後 進む少子高齢化
はしかの患者 最多に

といったもので、いよいよどん詰まり、八方塞がりの袋小路、というムードに頭が重くなる。うっすらした不安のなか家を出て、身をもたせかけるように開いたコンビニのドア。細い通路をマガジンラックに沿って奥に進むと、エロ雑誌コーナーで滝沢乃南が『チュッ』6月号(ワニマガジン)の表紙を飾っていて反射的に身構える、目をほそめる。その鎖骨から肩につづくラインの下あたりから二つぶら下がったおっぱい(遠目にも見えるくらい太い静脈が走っている…)は、もはや巨乳、爆乳、豊乳、たわわな果実、ロケット、ミルクタンク、乳袋(ちちぶくろ)……などといった小手先の表現ではおさまり切らず、単に、肉塊とか脂肪分とか、語義や成分に忠実になって呼んだ方が精確で、あやまった言葉でそれらを呼んでしまった場合に起こる、さまざまな人智を超えた被害(ある種、オカルティックな…超常現象的な……)も未然に防げる気がする。もしくは不気味なものとか、エイリアン的なものとか呼んでもいい。

一度、テレビで女優として演技をする滝沢を見たことがある。去年、テレビ朝日で深夜やっていた『アキハバラ@DEEP』に出演していた。けっこう器用に演技していて、あとでクレジットを見るまで誰だか判らなかった。グラビアの印象とまるでちがっていた。その時の記憶もおれの滝沢観を補強している。滝沢乃南は一体何者だ。男どもを救済するふくぶくしい女神か、それとも触れんとする者そして見る者までを圧死させるクジラに似た生物兵器か。黙示録的アルカイックスマイルに、おれはぶるっと震えてマガジンラックに必死で手を摺り合わす。