深夜プラスワンで小塚毅之撮影『内田さやか写真集 Shiny Stocking』(アスコム)買う。完全にジャケ買い(しかしジャケ買いでない写真集購入動機があるだろうか?)、しかしより正確に言えばタイトル買い。「シャイニーストッキング」なるフレーズ、到底常人の頭で考案できるものではない。よしんばできたとして、会議上で提案できるものではない。『アサヒ芸能エンタテイメント』などでのオイルぬりたくり、緑川のりこやKAORIを使っての開脚股間接写など様々な技法で、みうらじゅんをはじめ、シゲキが欲しくてたまらん男どもを扇情してきた小塚毅之が2004年に開発したのは「ビキニ+ストッキング」という割合シンプルな手法。ここらですでに文章に落ち着きが、もっと言えば失速が見え出している点からも明らかなように、楽しいのは遠足の前日まで説は本当だった。この写真集、最も緊張感のある一瞬は、購入後帰宅するが早いか鼻息荒く写真集包むビニールを破っていく行程にある。そしてその行為は言うまでもなく、ナイロンのストッキングぴりりと引き裂いていく行動と相似形を為す。そこまでアレゴリカルなネーミングであればおれはその内容について深くは問わない。美は乱調にある。

谷沢永一聖徳太子はいなかった』(新潮選書)』→amazon佐藤寛子表紙巻頭の『週刊ヤングサンデー』、『週刊ヤングジャンプ』、『サイゾー』買う。『ヤンサン』表紙の佐藤の、先端が丸みを帯びた鎖骨、肩と首を繋げる筋肉、胸の形状の三点のどれに視線と意識を集中させれば良いのか判らず、三人組の苛めっ子に何か大切なものを取られて、なんとか奪い返そうとするのだが三人がうまくパスを交換していくので奪還できず、「返してくれよう、返してくれよう」と泣いているうちになんだか気持ちが昂揚して楽しくなってきてしまった、そんな子供がいればその時のおれの気持ちを正確に理解してくれるだろう。